どこだわパパです!自己紹介はこちら。今回のテーマは「知っているようで実は知らない投資信託の話」です。すでにパパ相当し大学の他の動画で、投資の手始めにはS&P 500連動商品を余裕資金で買うのが良いとご紹介してきました。S&P 500連動商品には米ドル建てのものも円建てのものもあります。円建ての商品には投資信託と東京証券取引所に上場しているETFがあります。どの商品にもそれなりの良さがありますが、視聴者の皆さんにもっと身近なのは投資信託かもしれません。証券会社や銀行、郵便局など全国どこにいても取引できるので、投資の敷居が低くなっていることは歓迎すべきです。しかし、敷居が低いからこそ、よく考えずに取引しがちです。本当は知っておいたほうがいいことがたくさんありますが、知らないまま取引をしていないでしょうか?このブログでは投資信託について、ぜひ知っておいていただきたいこと、特に目論見書の読み方についてお話しします。早速、一緒に学んでいきましょう。

投資信託の仕組み

まずは投資信託の仕組みを少しおさらいしましょう。投資信託は販売、運用、資産管理など、それぞれ専門の機関が役割を果たすことで成り立つ金融商品です。

主な関係者

  • 運用会社:投資信託を作り、運用する会社です。投資先の選定や運用の指図を行います。
  • 販売会社:証券会社や銀行、郵便局など、投資信託を販売して投資家からお金を集める機関です。
  • 信託銀行:投資信託の資産管理を行う機関で、運用会社の指図にもとづいて株や債券の売買を行います。

楽天グループで例えると、楽天銀行や楽天証券が販売会社、楽天投信投資顧問が運用会社、信託銀行が投資信託の資産を管理する役割を果たしています。

投資信託とETFの違い

投資信託とETF(上場投資信託)はどちらも投資信託の一種ですが、取引の仕方や値段の設定方法などに違いがあります。

主な違い

  • 取引のタイミング:投資信託は1日に1度のみ値段が設定され、取引も1日に1度しか行われません。一方、ETFは株式と同様に取引時間中であればいつでも売買できます。
  • 取引の流動性:ETFは市場で売買されるため、流動性が高く、売りたいときにすぐに売れる利点があります。投資信託は流動性がやや低く、換金には時間がかかる場合があります。

投資信託は初期投資額が低く、手軽に始められる一方で、取引の機動性には欠ける面があります。

目論見書の重要性

投資信託を購入する際には必ず目論見書の交付を受けなければなりません。目論見書は投資信託の取扱説明書のようなもので、取引する人にとって重要な情報がたくさん掲載されています。

目論見書の構成

  • 投資信託の目的と特色:投資信託の基本的な情報や投資対象について説明されています。
  • 手数料と費用:購入時手数料、信託報酬、換金時の手数料など、取引にかかる費用について詳しく記載されています。
  • リスク情報:投資信託に関連するリスク、例えば市場リスクや流動性リスクについて説明されています。
  • その他の重要情報:信託期間や繰上償還の条件、申込不可日などの重要なルールが記載されています。

目論見書をしっかりと読むことで、投資信託の特徴やリスク、手数料などを理解し、より賢明な投資判断ができるようになります。

購入時と換金時の注意点

投資信託の購入や換金にはいくつかの注意点があります。特に、取引のタイミングや手数料についてはしっかり理解しておきましょう。

購入時のポイント

  • 基準価額:購入申込受付日の翌営業日の基準価額で取引されることが多いです。例えば、午後3時までに注文を出した場合、翌営業日の基準価額で取引されます。
  • 購入手数料:購入時にかかる手数料についても確認が必要です。手数料が高いと、投資のリターンに影響を与えることがあります。

換金時のポイント

  • 換金のタイミング:換金申込受付日から起算して5営業日目に販売会社に振り込まれることが多いです。受け渡しが遅れることもあるため、計画的に換金することが重要です。
  • 換金手数料:換金時にも手数料がかかる場合があります。特に、信託財産留保額という手数料が設定されている場合は注意が必要です。

申込不可日と特別な注意点

投資信託には申込不可日が設定されていることがあります。特に海外資産を投資対象とする投資信託では、ニューヨーク証券取引所などの休業日に注意が必要です。

申込不可日の影響

  • 海外取引所の休業日:日本のカレンダーと異なるため、例えばニューヨーク証券取引所が休みの日は注文が翌営業日以降に取り扱われます。
  • クリスマスや年末年始:特に12月下旬はクリスマス休暇や年末年始の影響で受け渡しが年明けになることが多いです。

このような申込不可日を理解し、適切なタイミングで注文を出すことで、計画的な投資が可能になります。

繰上償還のリスク

投資信託には繰上償還というリスクがあります。これは、投資信託の運用が途中で停止され、投資家にお金が返金されることを指します。

繰上償還の原因

  • 純資産の減少:換金注文が増えたり、マーケットの低迷によって純資産が減少すると繰上償還されることがあります。
  • その他の理由:マーケットの急変や特定の条件により運用が困難になる場合も繰上償還が行われます。

繰上償還のリスクを理解し、投資信託の規模や運用状況を常に確認することが重要です。

信託期間と信託金額の限度額

投資信託には信託期間や信託金額の限度額が設定されています。これらの情報も目論見書に記載されています。

信託期間

  • 無期限の信託期間:例えば、eMAXIS Slim S&P 500は無期限です。投資したお金はいつまでも運用されることになります。
  • 期間限定の信託期間:一部の投資信託では信託期間が限定されており、その期間が終了すると償還されます。

信託金額の限度額

  • 信託金額の上限:eMAXIS Slim S&P 500の場合、信託金額の上限は2兆円と設定されています。上限を超えると新たな買い注文が受け付けられない可能性があります。

信託期間や信託金額の限度額を理解し、運用の終わりや新たな買い注文の制限を意識しておくことが大切です。

手数料と税金の理解

投資信託にはさまざまな手数料や税金がかかります。これらの費用をしっかりと理解しておくことが、投資の成功に繋がります。

手数料の種類

  • 購入時手数料:投資信託を購入する際にかかる手数料です。できるだけ手数料の少ない商品を選ぶことが重要です。
  • 信託報酬:運用期間中にかかる費用で、投資信託の運用管理費用として支払われます。信託報酬が低い商品を選ぶことで、リターンを最大化できます。
  • 信託財産留保額:換金時にかかる手数料です。売却時のコストとして考慮する必要があります。

税金の種類

  • 分配金に対する税金:分配金は配当所得として課税されます。
  • 換金時の税金:換金時の利益は譲渡所得として課税されます。キャピタルゲインが発生した場合のみ課税されます。
  • ニーサ口座の利用:ニーサ口座を利用することで、一定期間非課税で運用できるメリットがあります。

手数料と税金を理解し、コストを最小限に抑えることが投資の成功につながります。

投資リスクの理解

どんな投資にもリスクはつきものです。投資信託も例外ではなく、目論見書には投資リスクに関する記述が必ずあります。

主なリスク

  • 市場リスク:株式市場や債券市場の変動によるリスクです。基準価額が上下する要因となります。
  • 流動性リスク:市場の流動性が低下し、思うように売買ができなくなるリスクです。
  • 為替リスク:外貨建て資産を保有している場合、為替変動によるリスクも考慮する必要があります。

投資リスクを理解し、リスク管理を徹底することで、より安心して投資を行うことができます。

運用実績の確認

投資信託の運用実績を確認することも重要です。目論見書には運用実績や基準価額の推移、分配履歴などが掲載されています。

運用実績の確認方法

  • 基準価額の推移:過去の基準価額の動きを確認することで、投資信託のパフォーマンスを把握できます。
  • 分配履歴:分配金の履歴を確認することで、分配方針や配当の安定性を理解できます。
  • 主要な投資先:投資信託がどのような資産に投資しているかを確認することで、リスクやリターンの特徴を把握できます。

運用実績をしっかり確認し、投資信託のパフォーマンスやリスクを理解することが成功の鍵となります。

まとめ

以上、eMAXIS Slim S&P 500の目論見書に書かれている大事なことについて触れました。目論見書の最後のほうに大事なルールが書かれていることが多いです。取引ルールや取引に使われる基準価額は投資対象となる資産によって異なります。投資対象によって取引の申し込みができない日があります。その分受け渡しにも日数がかかります。受け渡し日ベースでニーサ枠が消化されるため、年末に枠を使い切りたいときや換金時にはその特徴を意識しておきましょう。投資信託はいつでも取引できていつでも換金できると思われがちですが、必ずしもそうではないことも多くの目論見書には掲載されています。このブログを読んで少しでも目論見書が身近になると思います。投資信託を持っているあるいは買う予定がある方は、ぜひもう一度目論見書を読んでみてくださいね。

関連する質問と回答

1. 投資信託とETFの主な違いは何ですか?

投資信託は1日に1度のみ値段が設定され、取引も1日に1度しか行われません。一方、ETFは株式と同様に取引時間中であればいつでも売買できます。ETFは市場で売買されるため、流動性が高く、売りたいときにすぐに売れる利点があります。

2. 投資信託を購入する際の注意点は何ですか?

購入時に注意すべきポイントは、基準価額と購入手数料です。基準価額は購入申込受付日の翌営業日のものが適用されることが多いです。また、購入手数料が高いとリターンに影響を与えるため、手数料が低い商品を選ぶことが重要です。

3. 投資信託の換金時にかかる時間はどれくらいですか?

換金代金は換金申込受付日から起算して5営業日目に販売会社に振り込まれることが多いです。受け渡しが遅れることもあるため、計画的に換金することが重要です。

4. 目論見書にはどのような情報が掲載されていますか?

目論見書には投資信託の目的と特色、手数料と費用、リスク情報、信託期間、繰上償還の条件、申込不可日などの重要なルールが記載されています。

5. 繰上償還のリスクとは何ですか?

繰上償還とは、投資信託の運用が途中で停止され、投資家にお金が返金されるリスクのことです。これは純資産の減少やマーケットの急変などの理由で発生することがあります。繰上償還のリスクを理解し、投資信託の規模や運用状況を常に確認することが重要です。

By kazuya