どんどもパパ像です。私はパスをの自己紹介はこちら。今回のテーマは岸田政権の発足に伴う米国株への影響について徹底解説します。2021年9月に日本は岸田政権に代替わりしました。それに伴い、私たち個人投資家を取り巻く環境が変化しそうな様相を呈しています。岸田政権が株式市場にネガティブな影響を与えていると考える人も見受けられます。第2次安倍政権がアベノミクスを掲げ、株式市場を大いに盛り上げたように、政治は株式市場の動きを左右しがちです。この記事では、岸田政権が唱える政策を考慮した投資環境と、私たちが取るべき投資スタンスについてお話しします。さっそく共に学んでいきましょう。
岸田政権が発足したのは2021年9月の終わりでした。発足前後を比較する意味を含めて、過去1年のマーケットを振り返ってみましょう。このグラフは代表的な世界の株価指数の過去1年の推移です。
Contents過去1年間の世界の株価指数の推移
赤はS&P500、ベージュがインドの代表的株価指数SENSEX、水色は英国のFTSE100、紫はドイツのDAX40、ピンクが日経平均株価、緑が中国の上海総合指数です。S&P500は優秀なインデックスとして知られ、上げ下げしながらも上昇してきたことがわかります。しかし、どんなに優秀なインデックスでも上がりっぱなしにはならないことも教えてくれています。同時に、下落が上昇へのエネルギーになっていることも示しています。上げ下げを繰り返しながら右肩上がりになっているのは理想的なチャートです。
インド市場のパフォーマンスと他国の比較
秋にはベージュのSENSEXが非常に高いパフォーマンスを示しました。インドの株式市場が好調だったことがわかります。しかし、10月に高値を付けてからはやや軟調です。S&P500とSENSEXを比較すると、残りの4つは劣後しています。特に紫のドイツDAX40は秋以降低迷しています。長期にわたってドイツを率いたメルケル政権が終わった影響でしょうか。一方、中国も過去1年は冴えませんでした。恒大集団の資金繰り問題が象徴的で、近年の急成長に伴うほころびが見え隠れした1年でした。
日経平均株価の動向と岸田政権の影響
日経平均株価は過去1年に2回ピークを付けています。2月から3月にかけてと9月です。9月は政権交代に伴う期待が先行して日本株に資金が入った格好です。その後急落したのは、岸田政権への期待値が大きすぎたと判断した投資家が多かったのかもしれません。10月以降は残念ながらさえない展開です。しかし、10月以降の日本株の冴えない展開を岸田政権発足によるものと決めつけるのは尚早でしょう。
MSCIオールカントリーワールドインデックスと日本株のウェイトの低下
近年、日本では「オルカン」と略して呼ばれることも多いMSCIが算出・公表しているオールカントリーワールドインデックスは、世界50カ国の株式市場の約2900銘柄で構成されています。時価総額の約85%をカバーしており、機関投資家の間では株式投資のベンチマーク指標として使われています。このインデックスは毎年5月と11月に構成銘柄が見直されますが、この見直しで除外される日本株の銘柄が非常に多いのです。
2022年度税制改正大綱の主なポイントと影響
岸田政権の政策に注目してみると、2021年12月に与党がまとめた2022年度税制改正大綱によると、以下のような負担増となる改正が見られます。
住宅ローン控除の改正
- 現在は年末ローン残高の通常1%を所得税と住民税から原則10年、特例で13年差し引けますが、2022年以降は0.7%に引き下げられます。
- 所得要件は年3000万円以下から2000万円以下に引き下げられます。
- 控除期間を2025年まで延長し、新築住宅の控除期間を10年から13年に伸ばしますが、ローン残高の上限は引き下げられます。
配当課税の見直し
- 現在の配当課税方式は3つありますが、2024年度から使い分けが廃止され、所得税・住民税ともに総合課税となります。
- 配当控除を受けられる総合課税を選ぶ場合、住民税の申告不要ができなくなり、実質税率が上昇するケースが出てきます。
住宅取得資金贈与の課税制度の縮小
- 父母や祖父母からの住宅取得資金贈与の非課税枠が、2023年12月末まで延長されますが、最大1500万円から1000万円に引き下げられます。
固定資産税の増額
- 2021年度まで据え置かれてきた固定資産税が、地価の上昇を反映して増額される見込みです。
国民の負担増と政策への期待
岸田政権の政策は、どちらかといえば国民に負担増を求めるものが多く見られます。消費税の引き上げや雇用保険料の引き上げが議論されていることもあり、近い将来の国民の負担増が見込まれます。一方で、収入が増えるような政策はほとんど聞こえてきません。賃上げした企業の法人税負担を減らすことぐらいでしょうか。
米国株投資の希望
米国株投資には希望があります。米国は今後も経済成長と人口増加を期待できる国です。米国企業には無配の企業も多く、配当課税の変更に影響されない企業もあります。S&P500に連動する米国ETFのVTIやVOOは直近1年の分配金利回りが税引き前で約1.3%です。一方で、S&P500は過去1年でプライスが25%程度上昇しています。分配金はおまけぐらいに思っても良い利回りです。
アクティブ型投資信託と国際株式型投資信託の人気
昨今、純資産残高が多い公募投資信託として人気のあるものに、アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース(毎月決算型予想分配金提示型)があります。これは米国のグロース株を対象としたアクティブ型投資信託です。他にも、国際株式型の投資信託への資金流入が目立ちます。
まとめ
岸田政権が発足した2021年9月以降のマーケット動向を振り返り、岸田政権の政策が与える影響を考察しました。国内政策に対する不安がある一方で、米国株投資には希望があります。米国株投資を通じて、資産を守りながら増やしていくことが重要です。これからの投資戦略の参考になりましたでしょうか。皆さんの投資活動を応援しています。共に頑張りましょう。
関連する質問と回答
Q1: 岸田政権の政策が日本株に与える影響は?
A1: 岸田政権の政策は国民に負担を求めるものが多く、日本株にネガティブな影響を与えていると考えられます。具体的には、住宅ローン控除の縮小や配当課税の見直しなどが挙げられます。
Q2: MSCIオールカントリーワールドインデックスとは何ですか?
A2: MSCIオールカントリーワールドインデックスは、世界50カ国の株式市場の約2900銘柄で構成され、時価総額の約85%をカバーするインデックスです。機関投資家の間で株式投資のベンチマーク指標として使われています。
Q3: 米国株投資のメリットは何ですか?
A3: 米国株投資のメリットは、経済成長と人口増加が期待できること、無配の企業が多く配当課税の影響を受けにくいこと、そしてキャピタルゲインが期待できることです。
Q4: 住宅ローン控除の改正内容は?
A4: 住宅ローン控除の改正内容には、控除率の引き下げ(1%から0.7%)、所得要件の引き下げ(年3000万円以下から2000万円以下)、ローン残高の上限の見直しなどが含まれます。
Q5: アクティブ型投資信託とは何ですか?
A5: アクティブ型投資信託とは、運用チームが積極的に銘柄選択を行い、ベンチマークを上回るリターンを目指す投資信託です。アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコースがその一例です。