どもどもた像です。自己紹介はこちら。今回のテーマは「値下がり幅の小さい米国株7選」です。
米国株市場は過去数年間非常に堅調に推移してきましたが、2022年に入ってからは荒れ模様となっています。これまでに他の動画でお話ししてきたように、S&P 500は非常に優秀な株式インデックスです。しかし、どんなに優秀なインデックスでも一方通行で上昇するわけではありません。2022年に入ってからは、その現実を痛感させられました。
それでは、そんなS&P 500が下落するような環境下でも、比較的値下がり幅が小さい銘柄を持っていると、少し心穏やかに過ごせるかもしれません。このブログでは、そのような銘柄をご紹介します。早速、一緒に学んでいきましょう。
Contentsセクター分類の重要性
マーケット全体が軟調な時に、S&P 500よりも下落がマイルドな銘柄を見つけるためには、まずセクター分類を活用するのが効果的です。セクターは、業種分類のことで、同じセクターに属する銘柄は、似たような動きをするのが一般的です。米国株には11種類のセクターがあり、それぞれのセクターごとのETFが存在します。ヴァンガード社が運用しているセクターごとのETFは、非常に経費率が低く、投資家にとってありがたい存在です。
このセクターETFのパフォーマンスを比較することで、S&P 500よりも好調に推移しているセクターを見つけることができます。そして、そのセクターに属する個別銘柄に注目することで、下落相場でも比較的強い銘柄を見つけることができます。
生活必需品セクターの強み
まずご紹介するのは、生活必需品セクターETFのVDCです。このセクターは、日々の生活に欠かせない製品を扱う企業が集まっており、どんな環境でも業績が大きく落ち込むことが少ないという特徴があります。これにより、軟調なマーケットでも株価が比較的強い傾向があります。VDCは、リーマンショック後から2015年頃までは個人投資家にも人気がありましたが、最近ではあまり話題にならなくなりました。それでも、下落相場においては非常に有用なETFです。
生活必需品セクターの個別銘柄
VDCを構成する個別銘柄も注目に値します。例えば、プロクター&ギャンブル(PG)、コカコーラ(KO)、ウォルマート(WMT)などが上位に位置しています。これらの企業は、世界的に知られたブランドであり、マーケットの下落時でも製品への需要が落ちにくい特徴があります。特にコカコーラは、世界最大の飲料メーカーとして、安定した需要を持っています。
ヘルスケアセクターの強み
次に注目するのは、ヘルスケアセクターETFのVHTです。ヘルスケアセクターは、医療や健康維持に関連する企業で構成されており、人々の生活に密着しているため、景気に左右されにくい特徴があります。これにより、マーケットが軟調な時でも株価が大きく下がらない傾向があります。VHTは、S&P 500よりも強いパフォーマンスを示すことが多く、特に2022年に入ってからはその傾向が顕著です。
ヘルスケアセクターの個別銘柄
VHTを構成する個別銘柄も見逃せません。例えば、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ユナイテッドヘルスグループ(UNH)、ファイザー(PFE)などが代表的です。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、医療機器に強みを持つ世界最大のヘルスケア企業であり、ユナイテッドヘルスグループは、米国最大の医療保険会社として知られています。これらの企業は、景気に左右されにくい需要を持っており、下落相場でも比較的安定したパフォーマンスを見せることが多いです。
公益事業セクターの強み
公益事業セクターETFのVPUも、下落相場で注目すべきセクターです。このセクターは、電力やガス、水道などの公共インフラを提供する企業が含まれており、どんな環境でも需要が安定しているため、株価が比較的強い傾向があります。特に2022年3月以降は、エネルギー価格の高騰により、電力会社の株価が上昇しています。VPUを構成する企業には、ネクステラエナジー(NEE)やデュークエナジー(DUK)などがあり、どちらもエネルギー関連の事業を展開しています。
エネルギーセクターの特殊性
エネルギーセクターETFのVDEも、2022年に入ってから非常に好調です。原油や天然ガスの価格高騰が背景にあり、エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)などのエネルギー企業が恩恵を受けています。ただし、エネルギーセクターは特殊な状況下でのみ好調であり、常にディフェンシブとは言えません。長期間にわたり低迷していたこともあり、ディフェンシブ目的で持つことはお勧めしません。
まとめと投資戦略
2021年末まではS&P 500が最高値を更新し続けましたが、2022年に入ってからは下落することもあります。そのような局面で役立つのが、ディフェンシブセクターETFとその構成銘柄です。今回のブログでは、ディフェンシブセクターETFとしてVHT、VDC、VPUを、個別銘柄としてジョンソン・エンド・ジョンソン、ユナイテッドヘルスグループ、コカコーラ、ウォルマートを紹介しました。これらの銘柄は、守りには強いですが、攻めには効果的でない場合もあります。よって、コアとしてS&P 500連動商品を持ち、サテライトとしてこれらの銘柄を保有することを検討するのが基本となるでしょう。
関連する質問と回答
Q1: ディフェンシブセクターとは何ですか?
A: ディフェンシブセクターとは、景気に左右されにくい業種を指します。生活必需品、ヘルスケア、公益事業などが含まれ、景気が悪化しても需要が安定しているため、株価が比較的強い傾向があります。
Q2: ETFとは何ですか?
A: ETF(Exchange Traded Fund)は、証券取引所で取引される投資信託の一種です。特定の指数やセクターに連動するように設計されており、分散投資が容易で経費率が低いのが特徴です。
Q3: S&P 500とは何ですか?
A: S&P 500は、米国の代表的な株価指数で、米国株式市場の時価総額上位500社のパフォーマンスを反映しています。広範な市場をカバーしているため、投資家にとって重要な指標となっています。
Q4: コアとサテライトの投資戦略とは何ですか?
A: コアとサテライトの投資戦略は、ポートフォリオを「コア」と「サテライト」に分ける方法です。コア部分は安定性を重視し、S&P 500などのインデックスファンドを中心に据えます。一方、サテライト部分はリスクを取りつつリターンを狙うために個別銘柄やセクターETFを組み入れます。
Q5: 2022年の米国株市場の見通しはどうですか?
A: 2022年の米国株市場は不透明な要素が多く、特にインフレや金利政策、地政学的リスクが影響を及ぼす可能性があります。そのため、ディフェンシブセクターや高配当銘柄など、リスク分散を図る戦略が重要です。