どこでもたパスをです。自己紹介は後ほどにして、今回は米国高配当ETFの中でも特に人気のあるVYM、HDV、SPYDについて詳しく解説していきます。配当金が欲しいけれど、銘柄選びや研究が難しいと感じている方、ETFなら簡単に始められると聞いたけれど、どれを選べばいいのかわからないという方、この記事がその悩みを解消する手助けになるでしょう。
高配当ETFは配当金を目的に投資を始める方に特に人気ですが、中身をよく知らずに買い損をするケースも多いです。特に市場が荒れると、焦って売却する人も多く、損失を被ることがあります。今回の記事では、20年以上の投資経験を持つ私が、高配当ETFの違いを詳しく解説します。この記事を読めば、自分に合った高配当ETFが見つかり、選び方を間違えて損をする可能性が下がるでしょう。
それでは早速見ていきましょう!
Contents結論:VYM、HDV、SPYDのどれを選ぶべきか
まず最初に結論からお伝えします。人気の高配当ETFはVYM、HDV、SPYDです。それぞれのETFがどのような投資家に向いているかを簡単にまとめると次の通りです。
- VYMが向いている人
- 分配金を使うのが10年以上先
- 分配金の安定感を重視
- トータルリターンも欲しい
- 金融セクターやヘルスケアに期待
- 癖のない商品が良い
- どれを選んでいいかわからない
- HDVが向いている人
- エネルギーセクターに期待
- 財務健全な企業に投資したい
- SPYDが向いている人
- 分配金をすぐに使いたい
- 追加投資や積立をする
- トータルリターンも欲しい
- 暴落時にたくさん買いたい
- 不動産セクターや公益事業に期待
- ダウの犬戦略に期待
それでは、これらのETFの違いを3つの項目に分けて詳しく見ていきましょう。分配金、トータルリターン、ETFの詳細について順番に解説します。
分配金:利回り、増配率、安定性
高配当ETFを選ぶ際に最も気になるのは分配金です。まずは利回り、増配率、安定性を見ていきましょう。
- 分配金利回り
- SPYD: 最も高い
- HDV: 中間
- VYM: 最も低い
過去5年間の平均利回りを見ても、SPYDが最も高く、次いでHDV、VYMの順です。この順番は昔から変わりません。利回りが高い方からSPYD、HDV、VYMという順番が続いています。
- 増配率
- VYM: 最も高い
- HDV、SPYD: 次いで続く
増配率はVYMが最も高く、HDV、SPYDと続きます。これは分配金利回りとは逆の関係です。VYMは持続的に分配金が年々増えていく傾向があり、長期的に見ると利点があります。
- 安定性
- VYM: 5年間で減配なし
- HDV: 2回の減配
- SPYD: 減配幅が大きい
安定性に注目すると、VYMは過去5年間で減配がありませんでした。リーマンショック時でも減配しておらず、非常に安定しています。一方、SPYDは分配金の減少幅が最も大きく、安定性には欠けると言えるでしょう。
これらのデータを元に、自分の投資目的に合った分配金を受け取ることができるかどうかを考えてみてください。
トータルリターン:値動き、暴落耐性
分配金だけでなく、トータルリターンも重要な指標です。値動きや暴落耐性を含めた成績を見てみましょう。
- トータルリターン
- VYM: 最も高い
- SPYD、HDV: 次いで続く
2016年に一括投資した場合、VYMが最も高いトータルリターンを示しました。SPYD、HDVと続きます。時期によってはSPYDがトータルリターンでVYMを上回ることもありました。
- 値動き
- VYM: 最も小さい
- HDV: 次いで小さい
- SPYD: 最も大きい
標準偏差を見ても、VYMが最も小さく、HDVもそこそこです。SPYDの標準偏差は比較的大きく、値動きが大きいことがわかります。
- 最大下落率
- VYM、HDV: 最も小さい
- SPYD: 最も大きい
最大下落率もVYMとHDVが最も小さく、SPYDが最も大きいです。値動きや暴落耐性の点ではVYMとHDVが優れていると言えるでしょう。SPYDは暴落に弱く、リスク許容度が高くない人には向かないかもしれません。
ETFの詳細:銘柄数、業種の偏り、方針
最後に、ETFの詳細を見ていきます。銘柄数、業種の偏り、ETFの方針について解説します。
- 銘柄数
- VYM: 最も多い(400社以上)
- HDV、SPYD: 同程度
VYMは400社以上の銘柄を組み入れており、分散が効いています。一方、HDVとSPYDの銘柄数は同程度です。
- 業種の偏り
- VYM: 金融セクターとヘルスケア
- HDV: エネルギーセクター
- SPYD: 公共事業、不動産セクターも含む
業種別に見ると、VYMは金融セクターとヘルスケアの割合が高いです。HDVはエネルギーセクターの割合が高く、近年の脱炭素の逆風が影響を与える可能性があります。SPYDは公共事業や不動産セクターも含んでおり、業種の偏りが少ないと言えるでしょう。
- 方針
- VYM: 平均以上の配当を出す米国株
- HDV: 財務健全性が高い銘柄
- SPYD: S&P 500に採用されている高配当銘柄
VYMは幅広い企業をカバーしており、最も癖がないETFです。HDVは財務健全性も考慮しており、分配金が安定しています。SPYDはS&P 500に絞って質を担保しており、ダウの犬戦略に似たアプローチを取っています。
関連する質問と回答
1. 高配当ETFはどのように選べば良いですか?
高配当ETFを選ぶ際には、まず自分の投資目的を明確にすることが大切です。分配金をすぐに使いたいのか、長期的に再投資したいのか、リスク許容度はどの程度かを考えて選ぶと良いでしょう。また、ETFの分配金利回り、増配率、安定性、トータルリターン、業種の偏りなどを比較して、自分に合ったETFを選びましょう。
2. VYM、HDV、SPYDの違いは何ですか?
VYM、HDV、SPYDはそれぞれ特徴があります。VYMは分配金の安定性が高く、トータルリターンも優れています。HDVは財務健全性が高い企業に投資し、分配金の安定性も高いです。SPYDは分配金利回りが高く、公共事業や不動産セクターにも投資していますが、値動きが大きく、暴落時のリスクも高いです。
3. 高配当ETFの分配金に税金はかかりますか?
はい、高配当ETFの分配金には税金がかかります。通常、分配金の手取りは額面の72%程度になるため、税金を考慮した上で投資計画を立てることが重要です。
4. 分配金の再投資はどのような影響がありますか?
分配金の再投資を行うと、配当金が再び投資されることで、複利効果が期待できます。特にSPYDは分配金再投資による効果が大きく、分配金の総額も増える傾向があります。一方で、VYMは分配金利回りが低いため、再投資による効果が少ないです。
5. 高配当ETFは長期投資に向いていますか?
高配当ETFは長期投資に向いています。特にVYMは分配金の安定性が高く、長期的に持ち続けることで安定した収益を得ることができます。HDVも財務健全性が高いため、長期投資に適しています。SPYDは値動きが大きいですが、暴落時に安く購入することで長期的にリターンを得ることが期待できます。